この窓のこの角度からの景色には世界でいちばん詳しくいるね

太田垣 百合子と立野 由利子の発行したZINE『この窓のこの角度からの景色には世界でいちばん詳しくいるね』の続きです。

11月25日(118)

百合子さま

11月25日、土曜日。
久しぶりにこんな時間まで起きています。

23日は、百合子の誕生日でしたね。
おめでとう。
28歳はじめの一日はどのように過ごしましたか?
百合子にはもっと自信を持って、想像のつばさで好きに飛んでほしいな。そうしたら見えてくるものもあるんじゃないかなと思います。

やさしくないもの、いきなりずかずかと乗り込んできませんか?
私は数日前にそのようなことがあって、怒りもあったけどいちばんは呆れているし少しかなしい気持ちも。
つい色んなことを真正面から受け止めてしまうから、ひょいと躱せるようになりたいな。もしくはどっしりとしていたい。
そして、言ったこと、やったことがフイになったとしても志を捨てたらいかん。志のない人間は悪意のある人より始末に負えません。

ぼやっとした書き方になってしまったけど、私は元気にやってます。
秋が終わる前にもっと梨を食べたいな。大好きな果物の一つです。

最近の欲望としてはもっと本を読みたい。現実的な言葉にまみれそうになったら、本を読むか、心の中にある風景に逃げ込んでいます。
アーウィン・ショーの短編集を読んでいます。人間が内に抱える虚しさ、日々の一瞬一瞬をどうにか生きていくさまが、軽い筆致で誠実かつドライに書かれていて、私は好きです。

土日は、読書と散歩と翻訳をやります。

ゆっくりね。

由利子